八字における命と運は、出生時の静的な構造と、時間とともに変化する作用を指します。
命:出生年・月・日・時から作る四柱で、日主、五行分布、十神、各柱の関係を含みます。出生情報が確定すれば、原局の命式は年齢によって変わりません。
運:大運、流年、流月などの時間情報が原局と起こす作用です。大運は通常十年単位で並びますが、起運年齢と交運日は性別、年干の陰陽、節気、出生時刻から計算し、全員が十歳ごとに同じ日に切り替わるわけではありません。
同じ原局でも、成育環境、教育、関係、健康、地域、選択によって歩みは異なります。「命」は固定した結末ではなく、「運」も外力だけで出来事を決めるものではありません。ハードウェアとソフトウェアは理解のための比喩にすぎず、複雑な人生を固定比率へ換算できません。
命式は初期構造を、運は段階的な観察角度を提供し、現実の行動がそれらの条件への応答を形作る、と考える方が実用的です。地図は方向を知る助けになりますが、旅そのものではありません。